ニキビとは、毛包(毛穴)がホルモンと細菌と皮脂の相互作用によって炎症を起こすこと。皮脂が多く分泌される部位にできやすい。顔・胸・背中にみられる。
詰まった毛穴に皮脂や角質がたまると黒ニキビ(毛穴が開いて中が見える)、白ニキビ(毛穴が閉じている)。
皮膚常在菌のアクネ桿菌が皮脂を分解し遊離脂肪酸に、紫外線や空気中の酸素が皮脂を過酸化脂質に酸化して、炎症がおき赤くなったり(赤ニキビ)、膿がたまって黄色い部分ができたりする。
進行すると、毛穴が破れて中身が流れだし炎症が広がり、赤み(炎症後紅斑)が残ることもある。赤みは時間とともに消えるが、皮膚の深い部分を傷つけてしまうため、痕(瘢痕・あばた)が残ることがある。
頻度
・ニキビでの皮膚科受診は女性が男性の5倍
・女性ホルモンの分泌量が増加する生理前にニキビは悪化しやすいといわれる。
・20代女性に多い。
原因
・皮脂分泌の過剰・皮脂膜の異常亢進
・細菌の増殖など
・刺激物・甘いもののとりすぎ
・野菜不足や栄養の偏り
・生活リズムの乱れや夜更かし
・お酒やたばこ
治療
■外用療法
・アバタレン
毛穴のつまりに効果
・局所抗菌剤
ダラシンゲル・ナジフロキサシン
・殺菌剤
べピオゲル 抗炎症剤
■内服療法
・経口用抗生物質
ミノサイクリン・テトラサイクリン・エリスロマイシンなど
ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC
漢方でのみたて
・白ニキビ…肺熱風熱(はいねつふうねつ)
・赤ニキビ…肺胃熱毒(はいいねつどく)
・黄ニキビ…熱毒(ねつどく)
・黒ニキビ…痰湿瘀血(たんしつおけつ)
などにわけられます。
清営顆粒、瀉火利湿顆粒、黄連解毒湯、冠元顆粒、清上防風湯、防風通聖散、その他、清熱解毒作用のある健康食品などがよく使われます
養生
・悪化条件をさけられるよう努力を。
・高カロリー・高脂肪食、アルコール、たばこ、コーヒー、香辛料の多いものは控える。
・甘いもの(お菓子、チョコ、ケーキなど)を控える。
・乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズなど)を控える。
・野菜やきのこ・海藻をたくさんとるようにする。
・調理法は、シンプルに、あっさりした味付けがおすすめです。