■食から始める漢方生活◇ご当地薬膳 vol1
【食養生 de 漢方 Life 番外編】
今回は、さわやかな季節である秋にむけて、人の体の変化や、その体調を整える食べ物についての解説と利用法(簡単なレシピ)をご紹介したいと思います。
秋は、のどや肌の乾燥や痛み、風邪、花粉症など、漢方の「肺」系のトラブルがでやすい時期。乾燥が苦手な「肺」は潤してあげると調子がよくなります。豆乳、はちみつ、なし・ぶどうなど秋の果物、れんこん、百合根、白きくらげ、白ごま、きのこなどがおすすめの食材。今が旬のなしとぶどうを使った簡単レシピもご紹介します。
栃木でもよく作られている「なし」は、体を潤してのどの渇きをいやし、咳・たんを鎮め、便秘にもよいとされます。中国には「秋梨膏」という梨のシロップもあるそうですよ。ちなみに火を通すと生と性質が少し変わり、生だと、体の熱を冷ましたりのどの渇きをいやす性質が強く、煮ると、咳や痰を鎮める性質が強くなります。
◆なしとレーズンのコンポート◆
1、梨2個分は、皮をむき8つにカットして種を取り、かぶる程度の水を加えて10分くらい煮る。
2、干しぶどうをお好みの分量加え、梨が透き通るまでさらに煮る。
3、甘みが足りなければ、はちみつをプラスしてもOK。
■応用編■
百合根(刻んだもの)を加えて煮ると、さらに咳止め効果がアップ!
風邪をひきやすい人は、シナモンパウダー(桂皮)をふりかけても可。
シナモンは、漢方でも、風邪やお腹の調子の悪いときに利用されます。
「ぶどう」も、肺を潤し、のどの渇きに最適。腎の機能を高め、むくみを解消します。
◆さつまいものぶどう煮◆
1、ぶどう200gは皮をむき、さつまいもは400gを輪切りにする。
2、鍋にさつまいも、砂糖大さじ2、水2カップ、塩少々を加えて煮、途中でぶどうを加えて煮汁がなくなるまで煮詰める。