夕方になると、寝不足が続いたあと、生理の前後、くすみが気になる・顔色がさえない・透明感がないなどの不満はよくあります。不健康にみえたり、メイクをなおしても変わり映えしなかったりと美容上もよくありませんが、実は体の中の状態もあまりよくないのです。
気血不足タイプ
漢方の「気血」は、皮膚の新陳代謝やコラーゲン生成能力を促す働きもさします。「気血不足」の人は、その働きが弱いタイプです。肌・髪・唇がふだんもカサカサしやすい、乾燥肌、爪が割れやすい、黄ばんだようにくすむ、生理中から生理のあとくすみやすい、寝不足は特にこたえる傾向にあります。
ふだんから「気血」を補う、鶏肉・えび・レバー・豆類・色の濃い野菜・なつめ・山芋などを。疲れすぎることや無理・寝不足はセーブするようにしてください。生理中はゆっくり休んだほうがよいタイプです。
漢方では、「補気」」「補血」のお薬を中心に活用します。婦宝当帰膠、補中益気丸、十全大補湯など。
瘀血タイプ
漢方の「瘀血」タイプは、血行が悪く皮下の血管の老廃物もスムーズに処理できないタイプです。肌の色はなんとなく黒い感じ、肌がざらつききめが粗い感じがする、唇も紫っぽい、・生理痛や筋腫・ポリープなどがある、生理血に塊が多かったりします。
「瘀血」傾向の方は、外食は控えて野菜や青魚・豆類などを多めにした和食がお奨めです。動物性の脂肪や肉類・揚げ物・甘いもの・味の濃い・アルコール類・たばこのとりすぎは、血液がドロドロしやすくなるので、控えめにしたほうが無難です。
漢方では、血行を促し、老廃物の除去・新陳代謝を活発にする「活血薬」を活用します。冠元顆粒、水快宝、紅沙棘（ホンサージ）など。生理中は、冠元顆粒などで、生理血を充分きれいに排泄することもよい方法です。
気滞タイプ
ストレスが多い「気滞」タイプは、自律神経調節のバランスが崩れやすく、血流や皮膚の代謝も乱れてしまう傾向にあります。生活が不規則で睡眠不足やストレスが多い、気分のムラがある、ＰＭＳがひどくこの時期特にくすむ、なんとなく青っぽくくすむ傾向があります。
上手にリラックスする方法をたくさんみつけましょう。 コーヒーよりミントやラベンダーなど気に入った香りのハーブティーがおすすめ。
漢方では、気のめぐりをスムーズにする「理気薬」を中心に活用します。星火逍遙丸、加味逍遥散など。