不妊症

 一般に、避妊をせず通常の夫婦生活をしているにもかかわらず、2年以上子供ができない場合、不妊症といわれています。なかなか、お子さんが授からないとき、原因を探るためには、まず基礎体温測定、血中ホルモン検査、卵管造影、精液検査、排卵日近くの頚管粘液検査、ヒューナーテスト、経膣超音波診断などの基礎検査をおすすめします。検査により、ご夫婦の身体の状態や原因と思われることが把握でき、西洋医学の治療も漢方の治療も効果的にすすめやすくなるのです。

 漢方で、お薬を選ぶ場合はそれ以外に、体質・体調を把握するために、身体の状態を細かくきく問診と基礎体温を重視します。もちろん、現在の治療や、かかったことのある病気(特に婦人病)なども参考にします。その上で、その人の体質をよくするお薬や、生理周期にあわせて薬をのみわける「周期調節法」、西洋治療の副作用をおさえ効果をひきだす漢方の服用の仕方をご紹介します。  体質・治療歴・年齢・かかえてるストレスや病気など1人1人違いますが、それぞれに適した元気な赤ちゃんを授かる近道をアドバイスしています。

ママを目指す人の共通の養生法は…

■睡眠不足やストレスは、血を消耗しホルモンバランスを崩すので、よくないのです。

 睡眠はある程度確保できるよう、ストレスも発散できる方法をみつけるようにしてください。

■食事のバランスや量もとても大切。いろいろな食材のものを八分目に。

 適度に摂るとよいものは、海のもの・黒いもの・ネバネバしたもの・赤いものなど。貝類・あわび・魚・黒米・黒豆・黒ゴマ・黒きくらげ・黒砂糖・昆布・ひじき・おくら・納豆・山芋・赤みの魚・レバー・当帰・くこの実・なつめ・プルーンなどのドライフルーツはお奨め食材。卵・鶏肉・大豆製品・ピーナッツ・くるみなどもたんぱく質の補給に適度に。気をつけたほうがよいのは、お腹を冷やす物や脂っぽいもの、辛いもの。 刺身・生野菜・アイス・氷・すいか・なし・トロピカルフルーツ、ファーストフード・菓子類・揚げ物、キムチ・コーヒーなどはほどほどに。

■お腹はなるべく冷やさないようにしておくこと(特に生理中)

 冷えや痛みを感じる人は、生理中カイロをはるなどして、お腹・腰を暖めておいたほうがよい。生理中、冷たいものを飲んだり食べたりは、もちろん控えめに。 お風呂は、シャワーですませず、湯船につかり身体を温め血行を良くする習慣を。

■基礎体温は、体調を知る大切なデータですが、睡眠時間など変動する要因も多くあります。

 あまり過信したり、気にしすぎてストレスになるのは逆効果。こだわりすぎないようにしましょう。