脂漏性湿疹

 頭部・額部・腋窩・背中の中心などにできる赤みがかった皮疹です。カサカサしている場合が多いですが、ジュクジュクしたり黄色くかさぶたのようになる場合もあります。脂漏性部位と呼ばれる部分の皮膚の表面の酸化の結果、脂質過酸化物を生じるのが原因といわれ、またカビの一種の菌なども関係しているといわれています。

炎症を抑えるには

 症状が強く出ているときには、症状を抑える対症療法を優先します。漢方では、赤く脂っぽいということから主に「熱」や「熱毒」があると考え、ジュクジュクしていたり黄色いカサブタがある場合などは、「湿熱」の関連を考えます。

 赤みや炎症が悪化しやすい香辛料・キムチなど・コーヒー・バター・脂っぽいもの・日本酒(お酒の中でも熱をもちやすい)・ケーキ、チョコレートなどの洋菓子類は、控えめに。体内の熱をさます生野菜・きゅうりなどの瓜類・海藻・豆腐などを多めに薄味の食事を。シャンプーや洗顔料などは、低刺激性で弱酸性のものを。こすりすぎは禁物。

 漢方では、「清熱解毒薬」を中心に活用します。 黄連解毒湯、涼血清営顆粒、五涼華、瀉火利湿顆粒、五行草茶など。

体質改善には

 脂漏性皮膚炎を繰り返す人は、ふだんから、顔や手足がほてりがちであったり、辛いものやお酒を好むようです。熱を冷ましながら、身体に必要な体液を増やし、皮膚の抵抗力をつける方法で再発を防止します。

 食事の好みが、影響することも多いようです。香辛料・キムチなど・コーヒー・こってりしたもの・日本酒(お酒の中でも熱をもちやすい)・ケーキ、チョコレートなどの洋菓子は、身体の中の「湿」や「熱」を助長しますから、控えめに!ビタミンの豊富な緑色の野菜や、体内の熱をさます生野菜・瓜類・海藻・豆腐などを。

 漢方では、「補陰薬」「清熱薬」を中心に活用します。 瀉火補腎丸、八仙丸、西洋人参茶、涼血清営顆粒など。