漢方では、食べ物や生薬には、「酸・すっぱい」「苦・にがい」「甘・あまい」「辛・からい」「かん・しおからい」の五味があると考えます。それぞれに、体に入った時の役割が異なります。
「酸」・すっぱい味は「肝」の働きを正常に戻し、補う作用があります。
春に旬を迎える食べ物に「酸味」や「苦味」を伴うものが多いのも、自然の摂理。適度に「酸味」や「苦味」を摂りましょう。
【酸味】 いちご、グレープフルーツ・みかんなどの柑橘類、梅など
【苦味】春菊、よもぎ、うど、菜の花、レタス、ふき、緑茶など
【肝によいもの】あさりなど貝類、牡蠣、鯛、菊花、クコの実、きくらげなど
<グリーンピースご飯> 材料4人分
グリンピース・・・(さやから出して)カップ1/3
塩・・・小さじ1/2
お米・・・2合
桜の花の塩漬け・・・10g
酒・・・小さじ1
1.グリンピースは、塩小さじ1/2を加えた熱湯(豆がつかる量)で4~5分ゆでる。好みの硬さになったら火からおろし、豆にシワがよらないように茹で汁ごと冷ます
2.米はといでざるに上げておく
3.桜の花の塩漬けはサッと洗い、カップ2の水で五分ほどもどしておく
4.1が完全に冷めたら、汁と豆を取り分けておく
5.炊飯器にお米と3の汁を入れ、酒と足りない分量の水を4の水で補う
6.炊き上がったご飯に豆を加え、つぶさないように混ぜ合わせる
7.器に盛り、桜の塩漬けを飾る
<鯛と白きくらげのスープ> 材料4人分
鯛・・・1尾(250g程度)*鯛のアラでも可
ねぎ・・・5センチ
しょうが・・・1かけ
白きくらげ・・・3ヶ
酒・・・大さじ1
ごま油・・・小さじ1
塩、こしょう・・・少々
水・・・カップ3
1.白きくらげは水でもどす
2.鯛は三枚におろし、身に1センチ幅の切り目を入れながら、約2センチ幅に切る。バットに並べ、酒をふって15分ほどおく
3.頭は半分に切り、骨は包丁でたたいて、熱湯に通して水けを切る
4.ねぎ、薄切りにしたしょうがをせん切りにする
5.もどした白きくらげは石づきを取って粗めにほぐす
6.鍋に分量の水、3を入れて強火にかけ、沸騰したら弱火にし、20分ほど煮る
7.5のスープをこして4を加え、沸騰したら2を加えて、鯛の身が白っぽくなったらごま油、塩、こしょうで味を整える
8.器に盛り付けて、春菊の若芽を飾る
月刊ツイン2017年4月号に掲載中